本のスペック
タイトル | はじめての催眠術 |
著者 | 漆原 正貴 |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2020/9/16 |
ページ数 | 205 ページ |
本の概要
催眠とは何かが初心者にも分かるように書かれた本。
大まかに準備編と実践編で分かれている。準備編では催眠術とはどんなものであるかといった基礎知識を説明している。実践編では色々な催眠術のやり方が中心。
最後のほうには自己催眠など、初心者向けよりも踏み込んだ内容が少し書いてある。
読んだ感想
内容に難しいことはなく、催眠術のかけ方はイラストもあって分かりやすい。
特に印象に残った内容は以下の通り。
- 催眠をかけられる人にとって嫌な現象は起こらない。
- 催眠術は催眠術師の能力ではなく、催眠術をかけられる側の能力である。
- 催眠術をかける手順さえ身に付けば、誰にでもできる。
催眠術ではその人にとって嫌なこと(例えば「痛みが出る」といった催眠)は起こらないので、ドラマなどで見られる「マインドコントロールされる」ような現象は起こり得ない。
フィクションでそういった表現がよく使われることで、世間一般に広がる催眠術のイメージが実際とかけ離れてしまっているように感じた。
また、催眠術は訓練を積んで初めて出来るようになるものというイメージがあったが、やり方のマニュアルに沿えば簡単な催眠術であれば誰でも催眠術をかけられるということが意外だった。
(とはいえある程度のコミュニケーション能力は必要だが…)
催眠術は思い込みの究極であるという印象を持った。
読んで頭に残ったこと
- 催眠術はかかりやすい人とかかりにくい人がいる。かかりやすい人は味覚の変化のような現象も体験できる。
- 催眠術をかける時には、かける側とかけられる側の信頼関係がもっとも大事。かけられる側に少しでも疑念があれば、催眠術は成功しない。
- 催眠術をかける場合、かけられる側が感じたことを否定してはいけない。信頼が崩れて催眠術がかかりづらくなる。
- 一般的に「腕が勝手に上がっていく」というような催眠術はかかりやすく、味覚の変化のような催眠術はかかりにくい。
- 催眠術はエンターテイメントの分野以外で、医療の分野でも取り入れられている。
- 自己催眠は他の人に催眠術をかけるよりも難しくて危険である。
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