「いつも『時間がない』あなたに」という本を読んで得た知識を落とし込むための記事です。
ここでいう「欠乏」とは、なんらかの資源(お金、時間など)が少ない状態のことを指す。
欠乏のメリット
人は何らかの「欠乏」を感じると、直近の問題への集中力、生産性がとても上がる。
例えば、「期限が2週間後のプロジェクトを任されたとき、1週間くらいは少しやっては他のこと(期限が1か月後のプロジェクトのメール対応など)をやったりしてなかなか進まないが、期限が迫ってくると、他のことに気を取られずにプロジェクトの作業を集中して進めて間に合わせる」という感じ。
この場合は時間の欠乏が起きている。プロジェクトの前半は時間が十分にあるので、他のことに気を取られてプロジェクトの作業がなかなか進まないが、期限が迫ったら(時間が欠乏したら)他のことに気を取られずに集中して作業をしており、結果として生産性が向上している。
こんな経験は僕にも確かにあった。期限が迫ったものを完了させるという点では「欠乏」は良い効果をもたらす。
欠乏のデメリット
人は何らかの「欠乏」を感じると、処理能力が低下して直近の問題以外の判断が甘くなる。
先程の例だと、期限が迫ったプロジェクトに対応するのに集中していて、他のことを気に留めていない。
もし「他のこと」の中に次のプロジェクトの方針に関する相談があったら、対応しなかったことで方向性がズレてしまい、軌道修正に時間が必要になる。
そして多くの場合、その場で対応するよりも、起動修正のほうが時間がかかり大変。
このような判断ミスをするのは、「処理能力」が低下しているから。
ここでいう処理能力とは、“計算する能力”、”注意を払う能力”、”賢明な決断をする能力”、”計画を守る能力”、”誘惑に抵抗する能力”のことを意味する。
これらが低下することで、結果的に判断が甘くなる。
能力がある人でも、欠乏すると処理能力が低下して、近視眼的になり先のことが予想できなくなる。
借金してしまう人、ゴミ部屋になってしまう人、仕事で忙殺される人など、多くの場合に当てはまる。
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